【読書ノート】立板に泥水
前にも読書ノートを書いた深爪、というペンネームの人のコラム。女性セブンに連載されたコラムを1冊にまとめたもの、とのこと。女性セブンといえば、美容室に置いてあって、パーマの機械を頭にはめられたオバちゃんが読んでいるイメージしかないけれど、これがまたものすごくおもしろいエッセイだった。
ひとつひとつの話が短いので、子どもの様子をチラ見しながらスキあらば、と読んでいたが、実家に帰ると「子どもそっちのけで読書なんて」と父から白い目で見られそうなのでなかなか読めずにいた。悶気分転換にとても役に立った。
「読んでいる最中はめちゃくちゃおもしろいが、読んだあとは心に何も残らない、みたいなモノがお送りできたら」とはじめに書かれていたとおりで、たしかに読んだあとに思い返すと、あまり心に残ってない。いや、しかし物事の捉え方が「そうなんだよね!」と思うところばかりで、日頃のモヤモヤを言葉にしていただいた膝ウチモノのおもしろさだった。
そもそもタイトルからして、秀逸。
よどみなく話す「立板に水」を泥水にして、毒舌トークを「毒」に感じさせない感じがスゴイ。毒はただの悪口になりかねない、というのは納得で、ついつい毒を盛りすぎて話をしてしまう私としては「立板に泥水」の精神で気をつけたいと思った。
フォロワーになるためにツイッターはじめちゃおうかと思ったが、ツイッター初心者の注意点を読んでやはり腰が引けた。いつかツイッター始める決心がついたら、真っ先にフォローしたいと思う意気込みだけは持っておきたい。
#深爪
#立板に泥水