【読書ノート】すりへらない心のつくり方
2022年1月発行なので、電車の広告かなにかで見て図書館で予約していたのだと思う。何ヶ月も待って届き、受け取っていたものの数日読めず、夫と2日続けて大げんかして、すっかり心がすり減ったタイミングで読んだ。
何となく納得できない・・・そうできないから困っているのに・・・余計心がすり減りそう・・・と思いながら読み始めたが、そのままざっと最後まで読んだ。たぶん、こういうところが私の「すりへりポイント」で、なんかイマイチだと思ったらサッサと読むのをやめちゃえばいいのに、と毎度思うのだけど、せっかく読み始めたし、何かヒントがあるかもしれない、と思ってしまう性格なので仕方ない。
全く参考にならなかったわけではないし、前向きになれた箇所もあったので、結果的にプラスにはなった。
①「涙を流すのはカタルシス(精神の浄化)なので、とてもよい」
ー泣いていいのか。「子どもの前で泣くな!!」「涙はオンナの武器だからいいよな」と夫に激ギレされたが、親だって泣きたいときは大いに泣いていいと私は思っている。泣こうっと。
②「夫婦は邪魔しないようにマイペースで暮らすことが理想」「大事な重なり合う部分があれば充分」by下重暁子
ーマイペースに暮らせるように考えよう。在宅勤務と育児休職でどちらも狭い家にいるから衝突が絶えないのだ。大事な重なりあう部分は、きっとひとつくらいどこかにあるはず。
③不安は頭に置かず、書いて捨てる。あるいは一度考えるのをやめて、真っ白にする。愚痴はメモに書き出すだけでもカタルシス。
ーフミコフミオさんの本にもあったとおりだ!書き捨ては効果がある、という精神科医の裏付け。
④ミスは「うまくいかない方法を見つけた」「どんな失敗でも新たな一歩となる」byエジソン
ーモノのとらえ方はひとつじゃない。考えようによっては、なんでもプラス思考。
私にとって「それがうまくいかなくて困ってるんですけど」な箇所があるにはあったけど、私の課題として今後どうするか考えていきたい。
①一度注意したら、それ以上言わない。
アドラーもいう、課題の分離。私の問題ではなくて、あなたの問題。だから私とは切り離して悩むのはやめる。
いや、そうは言ってもよ。出したものを何度言っても元の場所に戻さず、注意すると「そっちが戻しといてくれたらいいじゃん」と平然と言ってくる夫にどうしたらいいのよ。たしかに、私が戻せばケンカにはならないよ。しかしだよ。「出した人が自分でしまう」それって、当たり前じゃないのかい。人の時間をドロボーしておいて、偉そうに言うなよ。子どもだって、お片付けできない人になっちゃうじゃないか。使いたいときに「アレはどこ行った?」って探すのは本当に時間のムダだし、探し物で自律神経が乱れるわ。
家が狭くて、自分の部屋がないから共有スペースを使わざるを得ないのは私だって同じよ。自分の部屋なら、出しっ放しでもなにも言わんよ。リビングのテーブルの上に大量に出された本を片付けるのは、キミの仕事でしょうよ。なぜ私がそんなことのために朝から時間を使うハメになるのか納得できん。
「散らかった部屋を片付けると心が落ち着く」という章もあったけど、自分で散らかしたものを片付けるのはそうなんだけど、夫に散らかされた部屋を片付けるのは怒りしか生まれないのよ。これをどうやって心の安定につなげることができるか、今のところ解決策が見当たらない。
②後ろ向きな相談には乗らない。
ちょうど、人事異動をめぐって後輩から相談を持ちかけられている。「次の部署では仕事が続けられない、どうしよう」とその人はいう。困っている人を見捨てられないから困っているのに、後ろ向きな相談に乗らないように、って言われても・・・相談ってたいてい後ろ向きなことが多いじゃないか。ドライに生きればすり減らないのは当たり前じゃないか。第一、こんなことを言われたら、誰かに後ろ向きな相談をしたくても、「相手の心がすり減っちゃうかも」と思って、できなくなってしまうんじゃないか。
後ろ向きな相談でも、頼られるのは悪い気しないので、当面は受けることにしてもいいかと思っている。
③ねたましく思ったら、別の視点を持つ。
新しいバッグを見せつけるママ友に対して、支払いが大変ね、とか、何かほかに抱えているものがあるんだろう、とか思うと心の乱れが抑えられる。って、その例はなんだか性格悪いような・・・。ほかの例はなかったんかい!という単なるツッコミ。
その人なりに努力している結果だ、と思ったほうがスッキリするので、私としてはそう思うことにする。
④トシを重ねるほど、残された時間が少なくなり、心の回復が難しくなる。
ショックな言い方だ・・・。「自分だけがつらいわけじゃない」そんなことはわかっている。そうだとしても、今自分はつらいのだ。ほかにつらい思いをしている人がいる、と思っても、それは自分を癒やすことにはならない・・・。
トシを重ねて心の回復を自力でつけられるすべをつけていきたい。という私の課題。
⑤「自分は正しい」から離れて、相手の気持ちを考えてみる。
それは確かにそうかもしれないけど、そんなことばかりしているから心がすり減る、とも言える。夫は常に「自分が正しい」のオトコなので、本当に疲れる。「あー、はいはい、またか」と流してしまえることもあるけど、生活に関することはそう言ってばかりもいられない。「考え方が違うからこそうまくいく」と肯定的に考えて再スタートすることがオススメされているから、まぁそんなもんか・・・と思うことにはするけど、決定的に色々違っていることはどうしていけばいいのやら。
「たしかにそうね」と受け止めてから反撃する言い回しを身につけて、折り合いをつけていくしかないのかな。いつもいつもこっちがいったん折れないと話すら聞いてもらえないのはホントに疲れるんだけど。結果的に私の言いたいことも呑んでもらえるためには、いったん負けても最後に勝てばいいのかも。
自分を課題評価しているから、できなくて落ち込むのだ。という明石家さんまの話が載っていた。課題評価していたつもりはなかったけど、できなくて落ち込むってのはたしかにそうなんだと納得した。
「いったん休むと取り戻すのに膨大な時間がかかる、と考えるのはマジメな人の特長なのだそうだ。「べき」「ねば」が多いのは完璧主義者なんだそうだ。自分のことをマジメとも完璧主義者だとも思ったことはなかった。自分のことを短気だと思っていなかったけど、短時間に多くのことをしたいと考えたり、いろんなことに手を出して時間に常に追われていたりする「タイプA」に該当する部分が多かった。
私はせっかちなのか!だから時間にルーズで、モノを元に戻さない夫にイラつくのか!そう気付けば、なんとなく納得。自分の一面に気付くこと、自分を知ることは大事。
事態に耐える力と、自分をいたわる力。
「結果オーライ」「ま、いっか」
メンタルヘルス的に、これはけっこう大事。
結局、自分の心は自分で守るしかない。けれど、心の荷物を一時的に預かってくれる人は大切にしよう。それに気付かせてもらった一冊だったので、「結果オーライ」で「ま、いっか」。